Progress 物件進捗情報

2025/07/18

住まいのさがしもの vol.003 当日レポート

住まいのさがしもの vol.003 当日レポート

暮らしに“こだわり”を添えるひととき
『住まいのさがしもの vol.003』 開催レポート
大阪・天満橋のコーヒー専門店 SÖT COFFEE を舞台に、暮らしにまつわる「ちょっとしたこだわり」を体験するイベント『住まいのさがしもの vol.003』を開催いたしました。
主催は、建築家グループ 建築家さがしの杜 と design lab。
味覚・嗅覚・視覚を通じて、日常を豊かにするヒントを提供する企画として、今回で3回目の開催です。

「住まいのさがしもの」って?
家づくりや暮らしの中で、私たちは何気なくモノや空間を選び取っています。
その選択に、ほんの少しの“こだわり”を加えることで、日々の暮らしはぐっと豊かに、そして愛着のあるものに変わります。
「住まいのさがしもの」シリーズは、そうした“こだわり”を見つけるための体験を提供するイベントです。
これまでにも料理、アート、空間づくりなど、さまざまなテーマで開催されてきました。
第3回となる今回は、「コーヒー」と「アート」、そして「建築」の3つの要素を掛け合わせた内容に。
会場は、大阪・天満橋の人気カフェ SÖT COFFEE。
日常に溶け込む場所で、非日常の体験を味わえる特別な2日間となりました。

イベント
今回のイベントは、以下の3つで構成。
1 こだわりの珈琲ドリップ体験(SÖT COFFEEによるレクチャー)
2 アートコラージュで作る世界にひとつだけのペーパーバック制作(Artist 澄 毅氏によるレクチャー)
3 写真展「Under Construction Monochrome」(建築中の瞬間を切り取ったモノクロ作品)
これらは単なる「ワークショップ」と「展示」ではなく、空間と時間を共有する中で、参加者同士や講師、そして主催者とのつながりを感じられる構成になっています。

1. こだわりの珈琲ドリップ体験
最初のワークショップは、SÖT COFFEEのバリスタによる「珈琲ドリップ体験」。
豆の種類や焙煎度、挽き方によって、コーヒーの味わいは大きく変わります。
参加者は、自分の手で豆を挽くところからスタート。
ガリガリとミルを回す音、ふわっと広がる香りに、自然と表情がほころびます。
お湯を注ぐと、ふくらむ粉から立ち上る蒸気が視界を柔らかく包み込み、香りと温もりが同時に広がっていきます。
講師は「急がず、ゆっくり」とアドバイス。
コーヒーがポタポタと落ちていく時間は、日常ではなかなか味わえない“待つ楽しみ”を思い出させてくれます。
淹れ終えたコーヒーはその場で試飲し、さらにドリップバッグとして2セットお持ち帰りいただきました。
家に帰っても、イベントで学んだことを思い出しながら味わえるのも、この体験の魅力です。


2. アートコラージュでつくる世界に一つだけのペーパーバック
次に行われたのは、アーティスト 澄 毅(すみ たけし) 氏による「ペーパーバック制作」。
講師紹介
澄氏は1981年京都生まれ。明治大学文学部、そして多摩美術大学情報デザイン学科を卒業後、「網膜の先の世界を見出す」をテーマに、写真を中心とした作品を発表。
その作品はagnès b.のコレクションにも加わり、2013年から2020年までは海外を拠点に活動。帰国後は京都を拠点に制作を続けています。
著書には『空に泳ぐ』『指と星』(いずれもリブロアルテ刊)。近年は書籍のカバーデザインや百貨店の記念ビジュアル制作など、多方面で活躍しています。
制作体験
ワークショップでは、色とりどりの紙、写真素材、布などを自由に組み合わせてデザイン。
「きれいに作る」ことだけでなく、「自分の感覚に素直になる」ことを大切にする澄氏の指導で、参加者は思い思いの作品を生み出していきます。
制作中は、お互いの作品を見せ合ったり、素材の使い方を相談したりと、自然と会話が弾みました。
スタート時には「コラージュアートなんて自分にできるのかな」と心配していた参加いただいた方も
作業が始まると夢中になって制作する眼差しがとても印象に残りました。
完成したペーパーバックは、それぞれに個性が光り、最終の講評時には大いに盛り上がり会場には笑顔と笑い声が溢れていました。
この体験を通して、日常に自分らしい“色”を加える喜びを感じることができました。


3. 写真展「Under Construction Monochrome」
期間中、会場の一角では写真展「Under Construction Monochrome」を開催。
展示されたのは、建築中の現場をモノクロームで切り取った作品たち。
骨組みや配管、まだ仕上がっていない壁や床—
完成後には見ることのできない構造の姿は、どこか無骨でありながら美しい。
光と影が織りなすコントラストは、モノクロならではの奥深さを放っていました。
訪れた方々は、作品の前で立ち止まり、静かに眺める時間を楽しんでいました。
広告的な要素を排したアート性の高い展示は、空間全体に落ち着きと上質さを与えていました。


建築家さがしの杜 は、個人で建築設計事務所を営む建築家が集まったグループです。
「建築家に相談する」という選択肢は、まだ多くの方にとって身近ではありません。
だからこそ、私たちはイベントや住宅相談会を通じて、建築家という存在を知ってもらう活動を続けています。
「住まいのさがしもの」シリーズは、その延長線上にある取り組みです。
単なる建築相談ではなく、暮らしにまつわるさまざまな体験を通じて、暮らしを見つめ直すきっかけをつくることを目指しています。

今回のイベントで得た手応えをもとに、「住まいのさがしもの」は今後も年1回のペースで開催予定です。
テーマはコーヒーやアートに限らず、料理、インテリア、クラフトなど幅広く展開を予定しています。

『住まいのさがしもの vol.003』は、コーヒー、アート、建築という異なる要素が融合し、参加者の五感を満たすイベントとなりました。
一杯のコーヒー、一つの作品、一枚の写真—
それぞれが暮らしに新しい視点や彩りを加えてくれる、そんな体験の連続でした。
次回の開催も、また新しい“こだわり”と出会える時間になるはずです。
どうぞご期待ください。
建築家さがしの杜 公式サイト
https://sagashimori.com
PAGE TOP